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ロンドン生活開始から4年強経過。あこがれの田舎暮らしも敢行!このまま骨を埋める展開か??インベストメントバンカー日々迷走中。


by canary-london
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Wrapping up my 2006 Proms: 愛すべき巨匠達(コンサート報告15-17に代えて)-パートⅡ

Promsも終盤に差し掛かった9月2日は、サイモン・ラトルとベルリン・フィル。
同日の夕方東京より到着した夫を引き連れRAHへ直行。
スーツケースをクロークに預けるべくうろうろしていたら、友人・知人・果ては会社の同僚のフランス人にまで、会うわ会うわ。
さすがRattle/BPOと感心するばかりだが、皆一様に
「12時間のフライトの後休憩もなくブルックナーなんて・・・強引な奥さんに振り回されて旦那さん気の毒に」
と言いたそうな表情をしている。
ちなみに、人生・音楽の大先輩・O氏に先日貸して頂いた雑誌「音楽の友」7月号では、気の毒なことに「嫌いな作曲家」ランキングで堂々の(しかも結構ダントツの・・・)一位に輝いたブルックナー。
「やたら長くて疲れる」あたりが理由のようですが、個人的にはこの日演奏された7番や8番などは非常に好きなのですけどね。

ともあれ、この日の演目は以下の通り:
Szymanowski:            Violin Concerto No. 1
Bruckner:                Symphony No. 7 in E major

Conductor:     Sir Simon Rattle
Orchestra:     Berliner Philharmoniker
Violin:         Frank Peter Zimmermann

Zimmermannのバイオリンは見事だったけれど、初めて聴くSzymanowskiのバイオリン・コンチェルトは個人的には面白みに欠ける曲という印象。
一方、インターバルを挟んだブルックナーは素晴らしかった。
かなりのスローテンポが印象的。

ラトルという人は、実に楽しそうに指揮をする。
アクションが大きい訳では決してないのだけれど、表情や手の動きだけでなく、身体全体で「生」を表現するというのか。

Wrapping up my 2006 Proms:  愛すべき巨匠達(コンサート報告15-17に代えて)-パートⅡ_f0023268_4145443.jpgベルリン・フィルは、さすがにドイツが誇る世界のトップ・オケ。
今年聴いたPromsは質の高いものが多かったとはいえ、やはり存在感・重厚感が全く違う。
「オケとラトルは折り合いが悪い」「ラトルが首席指揮者を務めるようになって4年、ベルリン・フィルはすっかりラトル色に染まって以前とは大きく変わってしまった」などの批判は数限りなくあるけれど、誰が何と言おうと、良いものは良い。

ノー・アンコールは残念だったけれど、力一杯のスタンディング・オベーションを贈った。
Bravo!!!

今年の自分のPromsはこれでおしまい。
心から、素敵な音楽を有難う。
ロンドンの暗い冬が明け、またPromsの季節がやって来るのを心待ちにしています。

*注: 写真は今回のPromsではなく氏のwebsiteから拝借したものです。
by canary-london | 2006-09-11 04:16 | music