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ロンドン生活開始から4年強経過。あこがれの田舎暮らしも敢行!このまま骨を埋める展開か??インベストメントバンカー日々迷走中。


by canary-london
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Surreyの新居とOliveのこと

かなり久し振りのエントリになってしまったが、今日はOliveのことを書く。

今年の1月末、Surrey州の田舎に引っ越した。
英国ではよくあることだけれど、昔貴族の邸宅・いわゆるマナーハウスであった18世紀後半の建物の管理が不可能となったため、30年ほど前に居住用に分譲したもの。
ちなみに、19世紀にここに住んだどこぞのお妾は、移り住むなり「狭すぎる」と三行半を突き付けたとのことで、その同じ御屋敷を24分割して住んでいる我々の立場はどうなるのだろうか。。。

ちなみに英国で昔貴族の邸宅であった建物は、現在では我が家のように分譲して居住用と割り切るもの、学校・病院・美術館など公共の建物として利用されるもののほか、豪華なホテルに姿を変えたものも多い。

夫も私も子供時分は東京の都会育ち、直近はロンドン暮らしが長く、二人してれっきとした「英国の田舎」暮らしに長く憧れた結果として今の家を住処として選んだ。

ともあれ、Olive。
少し前に、「10月はお互い独身だね!」などと私の夫の日本出張を気遣って彼女が言ってくれたことをきっかけに、マナーハウス中心に位置する彼女の家へアフタヌーン・ティーに招いてもらった。

83歳とは思えないほど背中がしゃんとしており、手伝おうとする私の手を制して美味しいアール・グレイを淹れてくれた。
5年前に亡くしたご主人のことや、初めて聞かされる30年前に交通事故で亡くした一人娘のこと。
Oliveは一人っ子でご主人も一人っ子であったこと、そして孫を授かる前に一人娘を亡くしてしまったために、彼女には親戚というものがない。
娘のことを話すとき、感情的になっても不思議でないと思うのに、彼女は涙など浮かべることなく、聞いているこちらの方が涙が出そうになって困ってしまった。

「Olive」=オリーブの木は、平和・英知の象徴。
豊穣も意味する。
聖書にも30回以上登場するOliveを、聖なる植物として崇める向きも多い。
彼女のキャラクターは、正にそんなオリーブの木のように清らか。
余計なお世話かもしれないけれど、日本を離れて久しく、数年前に両方の祖母を亡くして以来、「おばあちゃま」不在だった自分にとっての新しい「おばあちゃま」として、Oliveを大切に大切にしようと思った午後のひとときだった。
# by canary-london | 2010-11-01 07:27 | diary
ビッグ・イシューのことを書いていたら、かなり以前に買った英国版ビッグ・イシューについて書こうと思いながら書きそびれていたことについてふと思い出した。

前回書いた「地域のコミュニティー誌」的な部分なのかもしれないが、巻末の宣伝部分に掲載される諸々の広告にも国による違いが表れていて興味深い。

英国版ビッグ・イシューの巻末部分に非常に多いのが、「XXを探しています」という尋ね人の広告。
ためしに日本版を注意深く繰ってみたが、こんなセクションは見当たらない。

先日、その‘尋ね人’のセクションにこんなものがあった:
Vulnerable missing person (Jane Smith (注: ここでは仮名を使用))
She is 75 yrs old and has been missing since 28th June.
[Jane] is approx. 5 foot 5 and was wearing....., she suffers from dementia and may easily look confused or talk to herself.

得意の意訳をするとこんな感じだろうか。
「尋ね人(彼女は助けを必要としています):ジェーン・スミス(仮名)
今年75歳となる彼女は、6月28日以来行方不明となっています。
ジェーンは身長164-165センチ程度、行方が分からなくなった時点ではXX色のXXを身につけており・・・・、彼女は認知症を患っており、独り言が多い。」

・・・意訳しながら、思わず笑ってしまった。
などと言うと不謹慎きわまりないのだが、もちろんその笑いはここで描写されている老女やその家族に向けたものではなく、ただ単純に、描写だけを見た場合、あまりにもぴったり自分に当てはまるからだ(余談ながら、私は身長も約163センチなので、5ft5に大体合致する)。

ーティーネージャーの頃からか、やけに独り言が多い。
大学時分、何かのきっかけで一人暮らしの友人とそんな話題になり、「自分は気付くと常に独り言をいっている」と話したところ、いたく変人扱いされた。
このような性癖は簡単に治るものではないらしく、今も私はとにかく独り言が多い。
職業柄、相場が思うように動かないときに悪態をつくのは私の周囲の面々も含めて決して珍しいことではない。とはいえ私の場合、相場から離れたときでも気づくと何気ない一言を口に出していたりするので、予想外の場所で同僚に出くわしたりすると、えらくきまりの悪い思いをする羽目になる。
日本語で何かつぶやいていれば相手は胡散臭そうな視線をこちらに送るだけだが、英語でくだらないことをぶつぶつ言っているときには意味まで気取られるので、恥ずかしいことこのうえない。

これがあと30-40年もたって、自分の外見にも明らかに衰えが生じたとしよう。
もしかしたら、「ああ、貴女はあのビッグ・イシューの・・・」などといわれて、保護される羽目に陥るかもしれない。
気をつけねば。
といっても、「気をつける」=「独り言を言う癖を治す」なんだか何なのだかわからないというのが正直なところなのだが(笑)。
# by canary-london | 2010-03-24 10:05 | culture
昨夏以降、様々な用事で日本に一時帰国する機会が多かった。
英国暮らしも足かけ5年近くになり、普段日本に暮らす日本人からみると何でもないことにも新鮮な驚きがある一方で、こちらに引っ越してきた当初はいちいち「へえー、日本(東京)ってすごい!」と英国(ロンドン)との対比で感動していたことについては目が慣れてきたのも事実。
いつ戻っても、街のどこかに「出来たてです!」という湯気でも出そうな新しい高層ビルが建っていることにも慣れたし、レストランにしても速いスピードで動く東京という街の最新情報を把握するのはアウトサイダーには不可能なので、食事の際のお店選びは例外なく東京在住の友人に頼るなど、最近すっかり怠け者になってしまった。

東京という街を表すに相応しい形容詞は・・・と考えると、改めて「小ぎれい」という言葉がマッチするな、とこの数回の帰国で感じた。
若い女性の身なりもそうだけれど、若い男性の外見はさらに違う。
まず、皆一様に細い。
英国人の男性(ロンドン在住の人ということなので必ずしも英国人ではないが)だって長身・スリムでスタイルの良い人は多いと思うが、日本人の男性のそれは、何となく外から押し付けられたような、申し訳なさそうな感じが漂うと思うのは私だけだろうか。
言ってみれば、自分の目指すクールな芸能人の体型とファッションに自分を当てはめようとしているかのような。
細身のジーンズに洒落たバッグ。
アーティスト然とした帽子。
綺麗に剃り整えられた眉。

出発前に成田空港で航空会社のラウンジに入ると、数々のおつまみと一緒に2cm四方ぐらいにカットされた美しいサンドイッチが並ぶ。正方形にカットされたサンドイッチ自体、ロンドンでは洗練されたホテルのアフタヌーンティーで供される以外にはまずお目にかかれない。(スーパーに陳列された三角サンドは、一様に‘食パンを切ったままの姿で何か文句ある?‘とでも言いたげだ。)

・・・すべてのものが、「小ぎれい」。

渋谷の公園通りを歩いていたら、日本版ビッグイシューを売っていた。
あいにく三枚しか持っていなかった百円玉とあらんかぎりの小銭を出して買い求めたのだが(高飛車なつもりはないのだが、私はビッグイシューを買うときは常に定価よりもう少しだけお金を払って買うのだ)、ビッグイシューの販売員までもが何だか清潔感に溢れていて驚いた。
渋谷という場所柄もあるのかもしれないけれど、「貴方達って、ホームレスではないんだっけ??」と口にできない疑問が湧いてしまった。

久し振りにこの話題になったので、脱線するがビッグイシューについて。
1991年に英国で生まれたビッグイシューの日本版創刊は、2003年9月。
私が渋谷の公園通りでオシャレなお兄さんから購入したのはミッフィーの表紙が印象的な126号だったのだが、今年83歳を迎えるオランダ人作家・Dick Brunaの愛くるしい「うさこちゃん」は日本で絶大な人気を誇るために表紙のイラストとインタビューを依頼した、とあった。
社会的に大きな影響力を持つ人にマーケティングしてもらう効果は果てしないのだろうということは容易に想像がつく。
発祥の地ということもあって日本よりも根強いサポーターの多い英国では、この雑誌は日本の隔週に対して毎週販売されるが、若者の支持も得るための努力なのだろうけれど、ポップ・ロックシーンの若い歌手などの登場頻度が非常に多い。ちなみに英国版ではミッフィーちゃんは登場していない。

「小ぎれい」な日本と日本版ビッグイシュー再論_f0023268_21275424.jpg
ビッグイシューの中身をみると、日本版にせよ英国版にせよ、地域のコミュニティー誌的な色彩も強いため、その土地に合わせて表紙や中身を変えて当然なのだろうと思う。
件の日本版126号の読者投稿欄には、「石田衣良がいつも買っていることを知って勇気を出して買いました!」という初々しいティーネージャーのコメントが掲載されていたけれど、若者に社会に対する意識を芽生えさせるきっかけとなれば何でも良いのだろうと思う。

最近の幾つかの号では、ポップグループのChemistry、俳優の松田龍平やタレントの笑福亭鶴瓶、ミュージシャンの坂本龍一など、多様な分野で活躍する日本人がビッグイシューという雑誌の宣伝に一役買っている。海外の俳優や歌手のインタビュー記事を目玉としている号も多いが(ちなみに最新版は映画監督のウディ・アレン)、やはりより身近に感じられる日本人の影響ははかり知れないのだろうと思う。
毎週発行で日本より12年先輩にあたる英国は今週発売で887号となった一方、日本版は138号。
日本版にも是非ともモメンタムを継続してほしい。
# by canary-london | 2010-03-06 21:30 | culture

イギリスと傘

このところ春の兆しが見え始めてきたけれど、この冬は欧州全土記録的な寒さに見舞われた。山が少なく普段雪が降ることは稀な英国も例外ではなく、昨年12月以降というもの、雪で国全体が機能不全に陥る状況が頻発。積雪量としては、雪国の住人の失笑を買う程度のものなのだが(もっとも降ったときでもロンドン中心部では5-10cm程度だろうか)、とにかく雪という現象に対する備えがないので電車は止まるし、道路凍結防止用塩の不足により高速道路は封鎖、多くの学校が学級閉鎖を余儀なくされ、解放感にあふれた子供達のみならず、ロンドン中心部ではいい大人までもが雪合戦に興じる姿もちらほら見かけた。
いきおい日常生活は非常に不便になるのだが、地球温暖化への警鐘ばかりが鳴らされる時代に「冬が冬らしく寒い」のはどこか安心する。

同じ濡れるのに不思議といえば不思議だが、雪のときにはよほどひどい降りにならなければ傘をさす必要をさして感じない一方、突然の雨には手をやく。
「雨が降っていれば傘を置いて出かけ、晴れていれば傘を持って出かけるように」などといわれるほど変わり易い英国の天候は今も健在。
英国人が傘をささないのはつとに有名な話だが、こちらは英国暮らしがいくら長くなっても、そぼ降る雨の中を傘なしで歩くことには一向に慣れない。(慣れというよりも、合理的か否かの問題のような気もするのだが・・・。)
イギリスと傘_f0023268_2122654.jpg

傘をさすこと自体が少ないだけに、傘に対するこだわりがない。
先月のある日オフィスを出ようとすると、タイミング悪く激しい雨が降っている。
前述の気まぐれの天候のなか、折りたたみ傘は必須アイテム。デスクの引き出しに常備しているのだが、どうやらその日は家に置いてきてしまったらしい。
時間帯が割合遅かったため、オフィスには人影もまばら。
ふとフロアーを見回すと、よく話す同僚の隣のデスク(おそらくは彼のアシスタントのもの)の上に黒い小さな折りたたみ傘が。
持ち主は帰宅してしまっているのか休暇で会社自体に来ていないのか、明らかに今日戻ってくる気配はない。
他人の物を無断で持っていくのは気が引けるが、きっとアシスタントなら朝の出社だって7時半出社の私より遅いに違いないし、明朝返せばいいか。
・・・ちょっと拝借。

正直、「ラッキー」と思いながら会社を出たのだが、家の最寄り駅で地下鉄を降り、借り物の傘を開いてみてびっくり。
折りたたみ傘の生命線といえる、先端部分に傘の布地部分を引っ掛ける金具が2-3ケ所致命的に壊れており、傘としての体をなさない。
家まではせいぜい徒歩7-8分程度だが、終始傘の端を手で押さえながら歩く羽目になり、実に閉口した。
体半分ずぶ濡れになってやっと家に入ったときには、よほど捨ててやろうかといまいましさ一杯に使い物にならない傘を睨みつけたが、そこは他人のモノ。
水気を取って再びきちんと折りたたみ、翌朝彼女のデスクの上にそっと戻したのだが、彼女は果たして次回の大雨のときにもその傘を使うのだろうか。
・・・傘にこだわりのない英国人にしてやられた一幕だった。
# by canary-london | 2010-02-27 21:22 | culture

復活宣言

・・・なんと。
プライベートがハンパなく忙しかったことは紛れもない事実なのだが、前回エントリから実に半年経ってしまった。

自分の身辺では実に色々なことが変化したので(願わくばよい方向に)、ここらでそろそろ復活宣言。
というわけで、デザインも一新してみました。

長らくご心配をお掛けしましたが、ゆるりとしたペースで溜まった思いを書いていきたいと思います。
今後とも宜しくお願い致します。
# by canary-london | 2010-02-26 08:01 | diary