ロンドン生活開始から4年強経過。あこがれの田舎暮らしも敢行!このまま骨を埋める展開か??インベストメントバンカー日々迷走中。


by canary-london
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

<   2008年 12月 ( 2 )   > この月の画像一覧

2005年12月からこのブログを書き始めてちょうど間もなく三年が経過するのだが、過去の記事をぼんやり眺めていると、12月は決まって欧州でのクリスマスのことを何か書いていることに気付いた。
一番自分の中でのクリスマスを表現しているのは、2005年12月に赴任準備で二週間ほどロンドンに出張していた時の記事だろうか。
ところでそれと同時に、この当時はまだ「です・ます」調の丁寧な文章を書いていたことに気付いた(体言止めも多用しているため、全てですます調というわけではないが・・・)。
いつの間に、今のような「だ・である」調のエラソウな文章になったんだったっけ。

それはともかく、アウトサイダーの自分ですら毎年クリスマスというものについて何かしら言いたいことがあるのだから、欧米におけるクリスマスというのがいかに大事な行事であるかを物語っている。
未曾有の不景気でも、家族へのプレゼントを買い求めるショッピング客の勢いは衰えを知らない。報道では「今年のクリスマス商戦は不振」という論調が目立つものの、リージェント・ストリートにでも出掛けようものなら、もみくちゃにされること請け合いである。
今年は先月末から風邪が抜けず、デパートの人混みに出掛けるエネルギーは到底ないため、私自身はほぼ全ての買い物をインターネットで済ませてしまった。・・・一体ネット社会になる前はどうやってこんな状況を切り抜けていたんだっけ?
f0023268_10391730.jpg

三年前にも書いた「プレゼント至上主義」は、オフィスにも該当する。
例年馬鹿騒ぎとなる我がデット・シンジケート部のクリスマス・パーティーでは、「シークレット・サンタ」と名づけ、各自くじ引きでチーム内の誰か一人にプレゼントを用意するルールとなっている。「シークレット・サンタ」の名の通り、あげる側が誰であるかは当日までディスクローズされない。当日は皆順番にプレゼントを開けていき、皆終わったところでそれぞれの「サンタ」の正体が明かされる、という仕組み。
プレゼントのインフレを防ぐために、一人10ポンドの上限が付されるなか、相手にマッチするもので且つ実用的、そしてユーモラスなものを見つけるのは実はひと苦労。
これもネットがなければ不可能な作業なのだ。

そんなわけでクリスマスの話題には事欠かないのだけれど、先日チームの数名で終業後久しぶりに一杯飲んでいたときの話題は、サンタさんとしての苦労話。
チームのメンバーの多くは、下は0歳児から上は小学校高学年程度のレンジの子供を持っているため、「子供に何歳までサンタさんの存在を信じ込ませることが出来るか?」が目下の大きなチャレンジなのだ。
25日の朝にプレゼントの周りに足跡をつけるぐらいは基本らしく、「煙突の中にサンタさんの衣服の残骸を残しておく」なんて凝りようの同僚もいた。
家族至上主義の欧米人がありったけのエネルギーを注ぎ込む子供中心のクリスマスにまつわるそんなエピソードの数々を聞くたび、心温まる気持ちになる。
息子や娘の純粋な気持ちを裏切らないよう、こんなに頑張っているお父さん・お母さんを持っている君達は幸せ者だよって、言ってあげたい。

私の子供時分、我が家でも毎年欧米式のクリスマスを祝っていた。
さすがにサンタさんの足跡まで目撃した記憶はないけれど、「サンタさんへ」の手紙と共にキッチンのテーブルに置いたミルクとビスケットやブランデーを全部平らげてくれていた両親にも、サンタさんとしての色々な苦労があったに違いない。

―今年も、より多くの子供たちがサンタさん神話を信じて、幸せなクリスマスを迎えられますように。
[PR]
by canary-london | 2008-12-10 10:40 | current
2008年もすっかり終わりに近づいてきてしまったが、遅れ馳せながら今年のノーベル賞についてわりと最近読んだ話題に関連して。
ノーベル物理学賞に「日本人」三人が選ばれたことで、今年のノーベル賞については日本人には特に身近なものとして感じられたのかもしれない。
ちなみに、果たして彼らが「日本人」であるか否かに関する議論については添付リンクをご参照。
このご意見に関しては、海外に住む日本人として常にある種の人種コンプレックスと戦う羽目になる私も全く同感。
・・・ノーベル化学賞を受賞したオサム・シモムラ(下村脩)氏も、同じく日本生まれの米国籍という方だったのですね。*
*このあと親切な読者の方にご指摘頂きましたが、下村氏は米国籍は取得されているわけではなく、日本国籍のまま米国に在住されているとのことですので、お詫び・訂正させて頂きます。有難うございました!

今回の話題は少し脇道に逸れるけれど、注目を集めたノーベル経済学賞は、現在はプリンストン大学で教鞭を取るPaul Krugman(クルーグマン)氏が受賞した
NYタイムズのコラムニストでも広く知られるクルーグマン氏が同賞を単独で受賞したことについては通常のノーベル賞受賞を巡る議論以上に賛否両論あったように感じるけれど、そんな中でのこぼれ話を一つ。

クルーグマン氏受賞の陰の立役者の一人となったのは、間違いなく`Dixit-Stiglitz`モデルの考案者の一人であるAvinash Dixit氏であろう。何しろ、Dixit氏の理論なくしては、クルーグマン氏は30年前に研究者としての道を歩むこと、もしくは経済学自体を放棄していた可能性が高いのだから。

Dixit氏自身、研究者としてだけでなく、ノーベル経済学賞受賞候補者として注目を集める存在だが、その肩の力を抜いたスタンスに何とも共感し脱帽してしまった。
以下はFTマガジンからの抜粋:
‘A good place to have ideas is in front of the shaving mirror.
Krugman has a beard.
Imagine how much he could have achieved if he shaved!’

いつもの調子で勝手な意訳をするとこんな感じだろうか:
「髭剃りのために鏡に向かう時間というのは、意外に素晴らしい閃きがあったりするものだ。クルーグマンは髭を生やしているので髭剃りに充てる時間はないのだろうが、仮に彼が髭を剃ったとしたら、どれほどまでに素晴らしいアイディアが生まれていたことか!」

ノーベル賞受賞者と自分を比べるなどおこがましいにも程があるのだが、翻って我が身を鑑みると、私は髭は剃らないまでも、確かに素晴らしいアイディアは得てしてトイレで浮かんだりするものなのだ。
私の今の席から女性用トイレまでは、歩いて15-20メートル程度あるだろうか。
トイレで浮かんだ秀逸な構想は、席に戻るまでの20秒程度の間にすっかり頭の中で「リセット」ボタンが押されていたりして。オフィスからの帰り道にぼんやりそんなアイディアについて思い出したりして、地団駄を踏んだりするものなのだ。
今年の課題は健忘症との闘いかもしれない(笑)。
[PR]
by canary-london | 2008-12-03 09:52 | current