ロンドン生活開始から4年強経過。あこがれの田舎暮らしも敢行!このまま骨を埋める展開か??インベストメントバンカー日々迷走中。


by canary-london
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

<   2006年 03月 ( 7 )   > この月の画像一覧

先週後半より昨日まで出張のため日本に一時帰国した(日本にいる間はブログ人生をすっかりさぼっていたのでアップ遅れました、ゴメンナサイ)。

3月28日火曜日は、例年より8日早くまた戦後三番目という異例の早さで東京にて桜満開宣言がなされるなど、もしや私の帰国を気候までもが歓迎しているのでは??と図々しい勘違いを犯しそうなほどのぽかぽか陽気に恵まれた数日間の快適なる東京STAYであった。
思うがままに、少しだけ久々の東京についてアップします(といってもたかだか3ヶ月ぶりだけど・・・)。

1. お見舞い
今回は幸いにも土日両方滞在できるという贅沢な日程だったため、週末は家族とゆっくり過ごすことが出来たのが何よりだった。
日曜日は、東京の西部にある高齢者用の介護施設に特に注力した病院へ母方の祖母を見舞いに。非常に良い前評判を裏切ることなく、東京都心から1時間強という便利なロケーションからは考えられないほどの豊かな緑の中、昨年末に見舞った時よりも少し痩せたとはいえ、概ね元気でハッピーそうな今年96歳(!)を迎える祖母を見て、何だかとてもほっとした。
正直、昨年末会ったときには年齢も年齢だしこれが最後かなあ、などと思って別れるとき祖母に軽くハグをしながら不覚にも涙が出てしまったのだけれど、この分なら次回も次々回の帰国時も、当分大丈夫そう!と確信を新たにして病院を後に。
何としても、私がロンドンから帰国するまでは頑張ってもらわねば(←超自分勝手)。

2. お花
冒頭書いた通り、桜には少し早いかなあと思いながら(何しろ仕事だし)帰国したのに、数日間の暖かさを受けて土日で一気に桜が開花。
土曜日は近所の新宿御苑へ。
200円とはいえ入場料を取ることから、新宿御苑は何となく客層が「きちんとしている」気がして快適に過ごせる御苑へは、私の旦那は何とほぼ週一回ペースで通い詰めるほどの惚れ込みよう。お花見のためにいつになく混雑していたけれど、やはり都心にあってこれだけの緑を見ると心が洗われる。
訪れたのが土曜日の昼間だったのでソメイヨシノはまだ2-3分咲きといったところだったけれど、何枚か写真をご紹介。

f0023268_931639.jpg

f0023268_9312586.jpg










やっぱり日本の桜は綺麗だなあ。
オフィスに程近いアークヒルズ裏の桜坂の夜桜ライトアップも見事でした。

3. 団子!
食生活の貧弱なロンドンから向かうにあたり、もっとも楽しみにしていたことのひとつが食事であったことは言うまでもない。今回堪能した私なりのグルメをほんの一部だけご紹介。
(1) 「板前心 菊うら」
土曜日の夜は両親と自宅の近所でお気に入りの和食店へ。
ここは旬の素材を使った一品一品が美味であるだけでなく、何しろ特にコースの料金設定がリーズナブルである。
家族揃って比較的食の細い我々は、ひたすら「量を少なめにお願いしますっ」と騒いだだけあってコースを取っても丁度良い分量で、目もお腹も大満足。
北新宿に近いやや辺鄙な場所にある、隠れた名店。

(2) 「福わうち」
火曜日のディナーは、昔からの女友達3人で。
私のリクエストで、時々無性に恋しくなる白金の和食店「福わうち」へ。
定番メニューの「トロカツ」や「社長納豆」に舌鼓を打ちつつも、女3人寄ると何とやらでこの日は積もる話に花が咲き、零時を軽く回る時間帯まで大騒ぎ。三宮さん、ゴメンナサイ・・・。

(3) 「東京麺通団」
知る人ぞ知る讃岐うどんの名店(しかも安いセルフ店)が、我が家の徒歩圏内にあるシアワセ。
2000年に四国へ勝手な讃岐うどんツアーで訪れてから、たまにホンモノの讃岐うどんを食べずにはいられない。
定番の「ぶっかけ」小に、天ぷらに、グラス焼酎のロック。
うーん、B級グルメを満喫できる幸福感。


また単調な味の(しかも高い)サンドイッチ生活に逆戻りです・・・ロンドンに美味しい和食店(B級グルメも可)を誘致するプロジェクトがあれば、出資も厭わないのですが。
[PR]
by canary-london | 2006-03-31 09:36 | diary
一昨日・日曜日に久しぶりに美術館へ出掛けた。

フランスへ旅行になど行くと寸暇を惜しんで美術館へ足を運ぶくせに、普段生活しているところとなった途端、週末になると「あ、今日は絶対にシューズラックを買わなきゃ(さもなくば部屋が靴で埋もれてしまうわたくし。イメルダと陰口を叩かれることもしばしば(笑)。)」とか、「仕事へ行かなきゃ(残念ながら頻繁に発生する)」、それに朝一番で行こうと思っていたのに迂闊にも寝坊してしまったなんてのを含めると、翻ってみると「無駄にしてしまった」週末は数限りない。
今週末は東京へ出張でもあるので土産物購入など帰国準備も含めて久々にゆっくり過ごした週末となった先週は、National Portrait Galleryへ。
観光メッカのお隣さんであるNational Galleryほどの華やかさはないけれど、父の大のお気に入りの同美術館は、新旧問わずまた絵画・写真ごちゃ混ぜでとにかく「ポートレート=肖像画」を集めるという面白いコンセプトの美術館。

古くはチューダー朝に始まり、最も新しいところでは最近コレクションに追加された「日の名残り」の著者であるKazuo Ishiguro氏の写真も展示されていた。
氏の「’歴史的’人物ばかりが展示されているイメージのあったNPGに自分の写真が飾られることで、却って’mortality’(人間の死ぬという宿命)について考えさせられた」とのコメントが印象的だった。

初めて知ったのだが、NPGは1856年創立とのことで今年が150歳の誕生日。
同じ1856年生まれの著名人には、心理学者のフロイトやノーベル文学賞を受賞したアイルランドの脚本家・George Bernard Shawなどがいる。

幾つか自分なりに整理してポイントを書いてみたい。

1. 異なる切り口
通常美術館に行くときは、絵画の横の説明を見るときに誰しもまず描いた画家の名前を見るだろう。
ここでは、そのルールが適用されない。
あくまでも重要なのは、「誰が描いているか」ではなく、「誰が描かれているか」なのである。
中には、ロイヤル・アカデミーの創始者であるSir Joshua Reynoldsや英国の誇る画家Thomas Gainsboroughなどが描いた人物画もあるのだけれど、ここでは画家は脇役。
スポットライトを浴びるのは被写体の方なのである。
逆転の発想というか、新鮮な気分になる。

2. 楽しい歴史のおさらい
NPGの鑑賞はSecond Floor(日本で言うところの3階)から始まるのだが、16世紀・チューダー朝から英国の歴代の王を中心に様々な人物がハイライトされていく。歴史の授業の記憶が怪しくぼやけている頭には、肩肘張ることなく英国の歴史を振り返ることが出来る恰好の場所である。
昨年短期の転勤時に訪れたときに改めて驚いたのは、英国正教会(Anglican Church)発祥の起源。これは家族への「ロンドン便り」でも書いたネタだが(ちなみにパソコン紛失でこれも全部消失。誰か保存してたら転送して下さい!)、これって言ってみればヘンリー8世が自身の離婚願望を実現させるために作った宗教じゃないか。何とまあ自分勝手な。。。
なんてことに思いを馳せていると、あっという間に時間が過ぎてしまう。

3. ネルソン提督とレディ・ハミルトン
父がNPGを愛してやまない大きな理由がレディ・ハミルトンの絵にあるといっても過言ではない。
Second Floor/Room 17(‘Royalty, Celebrity and Scandal’)に当時は大スキャンダルであった恋人達のポートレートが並んで飾られる。
しかし。
あれ?
レディ・ハミルトンの方がネルソン提督より心もち下げられた位置だった筈なのに、今回はほぼ同じ高さに見受けられる。
それに、鑑賞者から向かって左がレディ・ハミルトン。右が(軍服に身を包んでいない唯一の一枚である)ネルソン提督。
こういう並び方だったっけ?
配置が微妙に移動されたのかなあ。
ひたすらに自分がボケているのかもしれないが、昨年見たときとちょっと違うような。
美術館員を捕まえて聞けばよかったのだが何となくその気にならず、腑に落ちない気分を抱えて出てきてしまった。
オルセー美術館と違って残念ながら写真撮影は許可されないので画像で説明することが出来ないのだが、父上これで良かったのでしたっけか?
昨年見たときには、確かにレディが「三歩下がった」ような位置にあったと思ったのだけれど。

4. Royal Ballet
英国が誇る「The Royal Ballet」。NPGにはFirst floor/Room31の一角にRoyal Balletの中核となった数々の人物の写真がある。
美しい精神は美しい肉体に宿る、とは良く言ったもの。
世紀のバレリーナ、Margot Fonteyn。
その美しさに思わず立ち止まってしまう。
それに、天才的振付家であったSir Frederick Ashtonの美貌に二度びっくりしてしまった。
f0023268_10292312.jpg

おまけ。
Ground Floor(1階)に現代を生きる人物の絵画や写真が集められる。
見た瞬間何となく笑いがこみ上げてしまったのがこれ→。


今よりかない若いけれど、言わずと知れたビル・ゲイツ氏である。
合成ではないだろうと思うのだけれど、肩にハツカネズミを乗せてこの飄々とした表情。
やはりオオモノだな、などと思いながら思わずポストカードを購入してしまった次第でした。
[PR]
by canary-london | 2006-03-22 10:26 | diary

「グッドサービス」

ロンドンの地下鉄の初乗りが今年の1月から3ポンド(現状の為替レートでは仲値換算でも約610円。MK初乗りより高い・・・)に値上げされるとのニュースが流れた昨年10月は、世界中から驚愕と批判のコメントが寄せられていた。
特に、私のように日々公共交通網を使用する人間は大体「オイスターカード」や「トラベルカード」といった割引のきくプリペイドカードを持っているため、3ポンドの初乗り料金は主に観光客を狙ったものだとしてこれまた批判が大幅に増幅。

今般の値上げについても、「老朽化した車両や設備の修復に充てる」ことが主目的とされていたが、地下鉄システム全体の改善と英国がそれに掛けてきたコストをみると明らかに何かがおかしい。
私が(学生の時)ロンドンに暮らし始めたのは1988年の夏だったが、記憶が正しければ当時の初乗りは80ペンス。今の3分の1以下だったと思う。
昨年2月末に久しぶりに仕事でロンドンの地を踏んだとき、「ロンドンの変わらない部分」のトップ項目は地下鉄ではないかと感じた。路線にもよるのだけれど、Northern Lineの車両なんて15年前と同じものを使っているとほぼ確信してしまうぐらいに古い。
f0023268_10153894.jpg

私が通勤に使用しているJubilee Lineなんかはまだ新しく快適な方だが、全般的にとにかく車両や設備が古い。

頻繁に遅れる。

週末ともなると、「planned engineering works」とかいっちゃって駅が閉鎖されるなんてことを延々とやっている。

夜や週末になると駅自体が閉まってしまうところもたくさんある。

過去18年間の運賃値上げで政府が余計に手にしている収入は、一体どこへ消えてしまっているのだろう??不思議・・・。

今週の月曜日なんて、夜10時頃に仕事を終えてオフィスの最寄駅に着いてみると(この時間だと会社からタクシー代は支給されるのだが、何となく歩きたかったので駅へ向かった)、「emergencyによりこの駅は閉鎖します。直ちに駅から退去して下さい。」のアナウンス。
冗談かと思ったら、人の波が出てきたので結局仕方なくタクシー乗り場へ逆戻り。あれは結局何だったのだろう・・・と思っても、翌朝は駅員達も何事もなかったかのような佇まいなので結局理由も分からずじまい。
こんなことが日常茶飯事なのである。

f0023268_10155557.jpg
ロンドンの愛すべきTUBE(地下鉄)については、昨年こちらに来たばかりのとき一緒に食事した兄の友人O氏がふと口にしたコメントが言い得て妙だと思ったので引用させて頂く。
地下鉄の駅構内では’There is currently a GOOD SERVICE operating on…xxx Line’というフレーズが多用される。
「グッドサービスって、普通のサービスじゃんね。別に普段に比べて遅れないとか一味違ったサービスがあるとかいうわけではないのに、普通に走っていることを’good service’と呼ぶこと自体図々しいよなあ。」という彼の一言を聞いて思わず笑ってしまった。
これって実は英国のサービス業の姿勢の核心を突いてるコメントだったりして。

明日も、「グッドサービス」の地下鉄に乗ってオフィスへと向かおう。
[PR]
by canary-london | 2006-03-17 10:17 | diary
そこら中で脱線しているうちに、気づけばパリとモン・サン・ミッシェルへの旅行から戻ってからはや一ヶ月強が経ってしまった。ロンドン滞在中は地の利を生かして欧州へ頻繁に出かけようと企んでいるのに、幾度となく足を運んでいるパリでもこんな調子では身が持たない。
とりあえずフランス紀行は今回ぐらいで切り上げることにして次へ進まねば(笑)。

フランス報告の最終版は、「紀行」という内容からは逸脱するものの、やや驚いた彼の地の文化について一言。

1. 時間に関するアバウトさ
時間に関する概念は、国によりそしてカルチャーにより差が激しいが、砂漠のど真ん中に位置する国ならいざ知らず、世界有数の大都市でありながらこの時間についてのアバウトなカルチャー、悪くいえばルーズさには目を見張る(ていうか目が点になる)。
フレンチ・カンカンの魅力については以前も書いたけれど、今年足を運んだLIDOも、そして昨年3月に行ったムーラン・ルージュも共に、開演時間とは名ばかり。
予定「開演時刻」より一時間ぐらい平気で遅れてショーがスタートするのを、観客の方も怒るでもなくゆったりと列に並んだ挙句にワインを傾け歓談しながら気長に待っている。
以前どこかのリサーチ会社による調査結果で、「平均的な日本人がマクドナルドに並んで待たされるときに苛々し始める待ち時間」が20数秒と聞いて驚きつつも納得してしまった短期な我が身としては、別に先を急ぐ旅でもないHOLIDAYなのに、何となくそわそわしてしまう。
ちなみに、番外編2でご紹介したLADIESx2名によれば、パリでは映画の開演も遅れるのが常だそう。映画の開演が遅れるって・・・・あのー、多分フィルム巻き戻すだけだと思うんですけどそもそも何で遅れるんですか!?

f0023268_9203942.jpg

2. もう少し長いタイムスパンでの期間に関するアバウトさとアーティスト性??
映画やショーの開演時間が数十分や一時間遅れるだけではなく、もう少し長い目でみた場合の時間に関する感覚もフランス人は大らかのよう。
今回のパリでは残念ながらモネの「睡蓮」で有名なオランジュリー美術館は閉鎖中で訪れることが出来なかったことは先に書いた通りだが、聞けば美術館改装もいつ終わるのかはどうも見通しが立たないとのこと。ガイドブックには「2006年は改装中のため休館」となっているのだが、何しろ具体的にいつ頃終了見込みといった記述がない。モン・サン・ミッシェルに同行してくれた日本人ガイドの方に聞くと、「いやー、本当はもう少し早く終わってる筈だったんですよ。でも別のプロジェクトが急浮上して政府はそちらを優先してしまってオランジュリーは後回しって訳です。今年いっぱいぐらいはかかるんじゃないですか?」だと。
世界の観光客を魅了してやまないのは街としての魅力もさることながら、その貴重な美術品のコレクションでもあるのだから、もうちょっと真面目に修復しろっつーの。
ちなみにそのガイドの方は更に一言: 「こういう感性がアーティストを生むんですよね。ご覧なさい、偉大なる芸術家の故郷であるフランスもイタリアもイイカゲンでしょう?」。一理あるような気もするが、もう少し時間にpunctualなゲルマンの地からも立派なアーティストは多数輩出されているし・・・体良くイイカゲンさを正当化しているだけのようにも聞こえるぞ(笑)。


3. 行政について
フランス在住ではない私にフランスの行政についてとやかく言う権利はないが、これまた番外編2に登場した日本人女性2名による情報。ワーキングビザが取りにくいというのは、行政の問題に留まらず国の移民政策に関わる複雑な問題だと思うのでここで細かく議論することは避けるが、食事のときに聞いて腰を抜かしそうになったのは、オーボエ奏者Sちゃんの「先日引越ししたんですけどねー、転入届の提出に10時間かかりましたよ」の弁。
聞けば、転入届提出のため5時過ぎに自宅を出て朝6時に列に並んだにも拘らず、自分の前には既に数名の待ち人が。一体何故「数名」を捌くのにそんなに時間がかかるのかも意味不明ではあるのだが、結果的に彼女が全ての手続きを終えたのは夕方の4時。
住むエリアによる差もあるようだが、また印象的だったのは「担当者によって言うことが全然違う」ということ。ワーキングビザについても同様らしく、ある担当者に必要といわれた書類を準備して行くと、別の人には却下され結局ことが進まないというのは日常茶飯事のよう。
うーん。イギリスも十分イイカゲンだと思ってきたが、これに比べたら自分は間違いなく恵まれている。それにしても学生という身分のSちゃんはともかく、普通の社会人で休みの取れない人は10時間を要する転入届なんて一体どうしているのだろう?


尚最後に念のため申し添えるが、現在一緒に仕事をしているフランス人も多数いるが、彼らには決してこのような「イイカゲン」な部分はなく、非常に優秀なセールスマンであるのみならず、最も接点の多いJ(私のパリでのレストランガイドである)やEは一緒に働いて本当に気持ちの良いパートナー達だ。
ビジネスにおいてもイイカゲンだと言う気は毛頭ないので、くれぐれも誤解のなきよう。
[PR]
by canary-london | 2006-03-14 09:21 | travel

Blackberry

Research in Motionという会社をご存知だろうか。
もちろん米国在住の方や弊業界の方は知らない訳がないだろう。
欧米で昨今おそらく最も利用者が多いであろうと思われるPDA(携帯情報端末)であるBlackberryを開発したカナダの会社である。
Blackberryの利用者は米国だけでも400万人に迫る勢い、世界全体での利用者数はどこを調べても今一つ分からないのだが、ヨーロッパでも我が業界を中心に相当数の利用者がいるので、軽くこの倍近い数字に上るのではないかと推察される。

直近では米国での特許権侵害訴訟で話題に上ったのでそれで目にした方も多いと思うけれど、何しろこちらでは必需品。
携帯電話として利用する人もたまにいるが、殆どがビジネス用メールを出張時など移動中に見るために利用している。極端な人になると(アナリストとよばれる会社で一番ジュニアな地位にある若者達・中でも特に投資銀行部門の人にはよくみられる傾向だが)、週末だというのに日がな一日Blackberryをチェックしているという人も。
朝起きたら一日はまずBlackberryのチェックから始まるという人も多数。
こうなると殆どニコチン中毒みたいな(笑)。

このBlackberry、日本では残念ながら使用できない。
そもそも世界の中で(韓国と並んで)孤立している日本の携帯電話の通信規格では互換性がない。ポテンシャルを考えれば日本への市場進出を本格検討した時期もあったことは容易に想像できるが、日本語対応に掛かる初期投資で頓挫したのではないだろうか。
(きちんと調べている訳ではないので事実と異なる部分があるかもしれません。お叱りは甘んじて受けますので誤りがあれば是非ご指摘下さい。)

弊社の方針では、オフィスのメール利用のためにBlackberryを使用するとなると、通信費は会社が負担してくれるものの、当初のハードウェアは個人で購入する必要がある。
大体3万円強ぐらいではあるのだが、昨年ロンドンに半年滞在した際にはさすがに勿体ないと思って購入を見送ったものの、今回は買わない訳にもいかず先月初Blackberryを入手。

f0023268_10145380.jpg

使い始めてもちろんそれなりに便利さは感じるものの、現在の私の仕事は午前中の大部分を東京とのやりとりに充てるようなタイムテーブルとなっている。となると夜中や朝一番でチェックしたいメールは東京からのものが多く、外資系といえども日本人から入ってくるメールは半分程度(半分以上かも?)が日本語というのが実状。
Blackberryは現状日本語対応がないため、日本語メールは全て????マークとなってしまう。更に悪いことに、人によってはメールの「開封確認」などを付けており、Blackberryでメールを開けると開封記録は差出人に送られるにも拘らず、メールを受け取ったこちらはメールの内容を解せないという状況が生じてしまう。そこで、日本語である可能性が高いメールはあえて開かずにオフィスに行ってから開封するようにするという奇妙な気遣いが必要になり、ちょっと気疲れしたりして。グローバル・スタンダードから外れているというのは実に不便である。

そうはいっても、英語でのメールを外出先でチェックするのには本当に便利。
これがあるから欧米の人々は比較的労働時間が短いという部分も多少はあるのでは。

しかし先にも触れた通り、殆ど「中毒性」のあるこのデバイス。
客とのミーティングにまで持ち込んでデスクの下でメールのやり取りをしている同僚達を見ると、何やら公共の場所でもあたり構わず携帯で喋る日本の女子高生を彷彿とさせないでもない。
これだけはやるまい、と思っているのだけれど、Blackberryカルチャーに染まり切ってしまう日も遠くないかも・・・。
[PR]
by canary-london | 2006-03-11 10:15 | business

英国ポテチ戦争

f0023268_1049932.jpg最近FTのマワシモノではないかと疑われるほどFTへの言及が多いのだが、何しろクリエイティビティーのない人間なのでメディアからの借り物も大目に見て頂くことにして。
本日の気になった記事。
‘How the crunch came in the long war of the crisps’: 著者はJohn Kay。

2006年1月某日、英国のポテトチップスメーカー老舗であるGolden Wonder社破綻のニュースが流れた。たかだかポテトチップスメーカー(他にも製品はあったのかもしれないがポテチ以外思いつかない)ごときで、何でイギリス人はこんなに感傷的になっているのかとそのときは首をかしげたものだが、本日(3月7日)付の記事を見て、何となく。納得。

まずは数字から。
食にこだわりがないといわれるイギリス人(2012年のオリンピック開催地をめぐる昨年7月8日の惜敗の折にシラク仏大統領が口にした台詞については以前もコメントしたとおり。)。
全般的な食事情は、私が住んでいた15年ほど前に比べるとこれでもかなり改善した方だと思うのだが、食についてはこれからも頻繁に書くことになると思うのでまた別の機会に。

よれば、イギリス人は年間平均して老若男女問わず50ポンド相当のポテトチップスを食べており、これは量にすると150袋程度。
殆ど二日に一袋という恐るべしペースでポテチを消費している計算になる。
イギリス人の食に対する「無頓着さ」を示す一つの数字ともいえるだろうが、学校給食の改善を訴えすっかりセレブの仲間入りを果たした時の人Jamie Oliver主導で、特に子供たちの食生活改善に向けた政府あげての大キャンペーンが目下進行中。学校からお菓子の自動販売機を撤去し代わりに自販機にはフルーツやシリアルをストックするようにしろ、などなど。
確かに日本の学校には、そもそも自販機なんてものがなかったぞ。

Golden Wonder社の破綻を受け、我が英国のポテトチップス市場は事実上一社による独占状態となった。勝者はWalkers社。現在米PepsiCo社の傘下にある。
ちなみにPepsiCoは米国ではFrito Lay社を抱えており、正にポテチ市場では紛れもないグローバル・ナンバーワンである(Frito Layが1960年代にコーン・チップスを製造するFrito社とポテト・チップスを製造するLay社の二社をPepsiCoが同時に吸収したことによって生まれたことも初めて知った)。

1961年から1986年までの時期は大手タバコ・メーカーのImperial Tobacco社の支配下にあったGolden Wonder社。
おそらくこの時代がGolden Wonder社の文字通りの「黄金期」であり、第二次大戦直後から市場の中核を占めていたSmith’s社をあっという間に凌駕、各種フレーバーのポテトチップスと湿気を防ぐ包装技術でその地位を不動のものとした。
しかし、1986年にImperial Tobaccoの経営陣が変わると共に、Golden Wonderの命運は大きく変化。多角化経営の整理を目的にDalgety社に売却され、その後最終的にMBO(マネジメント・バイアウト)が行われるまで経営は迷走。
このタイミングを逃さず、後発組としてより小規模なWalkers社を買収していたPepsiCoがコマーシャルに当時の人気フットボール選手Gary Lineker氏を起用するなど、畳み掛けるようなマーケティング攻勢を仕掛けた。これを契機にWalkers社とGolden Wonder社の地位は逆転、以来Walkersが11年間首位を保った幕引きが今年1月のGolden Wonder破綻というわけ。
戦後のSmith’s社が支配的であった時期まで遡り、Imperial TobaccoがGolden Wonderを買収した1961年を「第一次ポテチ戦争勃発」とすると、40年強続いた「ポテチ戦争」。

記事の締めくくりは、ブランド・マネジメントの重要性を説いているのだが、そんなこじつけはともかくとして、私としては純粋に「ポテチ戦争」の背景を楽しく読んだ次第。

オフィスの自販機に色とりどり並んだWalkersのポテチも何となく誇らしげに見えてきたりして。
ちなみに先に述べたJamie Oliverの食改革の影響はオフィスでは微塵も感じられず、自販機にはポテチとチョコレート・バーが所狭しと並べられている。
誰かオトナの食生活も改革を訴えてくれないかな。
[PR]
by canary-london | 2006-03-08 10:52 | culture

新手のdisaster報告(泣)

しばらくご無沙汰しましたが。
フランス紀行最終版とか(まだ書くか・・・)その他書きたいことはたくさんあるのですが、ショックが大き過ぎる昨日から今日にかけての出来事についてまずは書くことにします。

昨夜から一泊で西ヨーロッパの某都市へ出張。
小さなスーツケースの中に多少の着替えや書類に加え、手放せないパソコンを詰めていく。
到着地でベルトコンベアーから荷物が出てきたとき、出発時に確かに掛けた南京錠がない。
あれっ?と思ってCUSTOMSを通るとき空港職員にその旨伝えたら、「まあよくあることですから。何かあれば航空会社のカウンターへ行って下さい」の返答。夜も遅いし面倒なのでそのままホテルへ直行し、スーツケースを開けたら・・・なんと。

ない。
パソコンが、ない。
しかも何とご丁寧なことに、パソコンとワイヤレスマウス、ワイヤレスマウスを起動させるデバイス、マウスの電池およびマウスパッドを一緒に包んで入れていたところ、価値の低い電池とマウスパッドだけがぽつねんとスーツケースの中に残されている。
もしやセキュリティー上の理由で航空会社が抜いたのではと思って問い合わせるも、やはりそんな事実はなし。
明らかに、盗難。
今日の帰りもヒースローに問い合わせたが結局新しい情報はなく、遺失物として届出をしたものの出てくる可能性は低いのだろう。
f0023268_552263.jpg

腹が立つのは、これはどう考えても一般の人の犯罪ではなく空港職員であるに違いないということ。荷物を航空会社のカウンターで預け入れてから、到着地のベルトコンベアーに流れてくるまで、一般の人が他人の荷物に触れる機会はない筈である。もちろん到着地でピックアップまでに時間が掛かったとかであれば話は別だが、到着地では即座にスーツケースを取った訳だし。
また時間的な問題を考えると到着地であることは考えにくく、となるとヒースロー空港の職員に盗られたことになる。
あまりのショックに日本の同僚兼親友にぼやいていたら、国によっては荷物をセキュリティーに通す際パソコンやクレジットカードのような形状のものが見えた途端スタッフに取られてしまうので、そういうものは必ず手で抱えるようにするんだとか(チュニジアとか、エキゾチックなところばかりを選んで旅行している彼女らしい体験談ではあるが)。
どちらかというと日本人が平和ぼけで無用心な傾向があるのも分かるけれど、別に私は発展途上国へ行ったわけではない。
ロンドンと先進国も先進国の西欧の都市でそんなことがありえるのだろうか。

と文句を言っていても始まらないので、今日は幸いにしてまだ店が開いている時間にロンドンへ戻ってきたため、早速パソコンを泣く泣く新調した次第。

何だかこちらに来てからというもの、電化製品について予定外の痛い出費ばかりのような気がする。ちなみに、早く家でCDが聴きたくて航空便で送った音楽コンポは、何と変圧器を通すのを忘れてプラグを入れてしまってコンポが煙を吹いたため、これも先月こちらで新調した(これは100%自分が悪い)。以前も書いた気がするが、私はことこういうものについては元来センスが著しく欠如していることに加え、悪いことに取扱説明書というものが非常に苦手なので、家で電化製品が機能しない場合のリスク対応能力はほぼゼロといっていい。

それにしてもパソコンというのは、他人にはあまり使えなくても自分には重要という情報がいっぱい入っている。私はそんなにヘビーユーザーではないし仕事関連のものは殆ど自宅のPCには入れていないのでそれは不幸中の幸いだったとはいえ、メールの履歴やアドレスブック、各種パスワード一覧(面倒なのでデスクトップ上に放置していた)、ブログのネタを思いついたときに書きなぐったもの(笑)など。それに痛いのはiTunes。

今後絶対に、預入荷物の中にパソコンは入れないことに決めた。
私は飛行機での移動時間中までパソコンに向かう趣味はないが、それでも絶対機内に持ち込みます。
皆様も盗難には気をつけましょう。。。
[PR]
by canary-london | 2006-03-07 05:54 | diary