ロンドン生活開始から4年強経過。あこがれの田舎暮らしも敢行!このまま骨を埋める展開か??インベストメントバンカー日々迷走中。


by canary-london
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年の初めに人は何を思ふの巻PartⅡ

年初に世界について思いを馳せる、第二弾。
本日はエネルギーについて。

今年は世界のエネルギー問題を展望した記事も非常に目に付く。
自分の覚書代わりに、気になったことをまとめてみた。

(1)エネルギーと世界の政治情勢
2006年は、ロシアが石油産出量世界第一位となったことがエネルギー業界関係者には大きなニュースとなったとのこと。
ちなみに現在の世界五大産油国は、ロシアに加えてイラク、イラン、サウジアラビア、ベネズエラが顔を揃え、天然ガスも加えたエネルギー産出量ではロシアが圧倒的なトップに躍り出るらしい。

紆余曲折を経て昨今では安定した石油供給を行い、OPECの優等生となったサウジアラビアを除いては、こう言っては何だが「不穏な」顔ぶれ。
逆にいえば、黒いダイヤとも揶揄される石油のあるところに争いありということになり、ブッシュ政権によるイラク攻撃は石油の権益を巡るものに違いないとの根強い説も現実味を帯びて響く。

いずれにしても、世界のパワーバランスが各国のエネルギー供給能力と密接に関連している(支配されているともいえる)ことは間違いない。
二点目に繋がるが、エネルギーに関連する政治リスクの最小化という観点からは、地理的に偏りの激しい化石燃料やLNGへの依存度を下げていくことが急務である。

(2)化石燃料に代わるエネルギー
「そういえばそんな時代もあったなあ・・・」と隔世の感を抱いてしまうが、2003年までの20年間、原油の平均価格は1バレル=20ドルだった。
原油価格は2006年7月に1バレル=78.40ドルの史上最高値を更新した後は下落に転じ、近時は同60ドル近辺で、また新年明け以降は暖冬の影響により55ドル近辺にまで下落が進んでいる。

かなり最近までは、原油価格の高騰=世界経済の大幅減速乃至破綻というのが定説であった。
「原油価格が1バレル=22~28ドルの頃は、同40ドルになったら世界経済は破綻すると思っていた」
(ヤーギン・ケンブリッジエネルギー研究所会長)
「IMFはかつて原油の価格が1バレルあたり10ドル上昇すれば世界経済成長率が1%低下するとみていた。この見方はもう通用しない。」
(ラト・IMF専務理事)
など。

原油高騰にも拘らず、世界経済が成長を続けた理由は主に二つある。
一つは、原油価格上昇が(政治要因を除くと)供給減少ではなく、主に新興経済圏を中心とする需要増が背景となったこと。
新興国の成長に押され、原材料のみならず全ての商品が値上がりした一方、国際的な競争促進によりインフレは抑制された。
もう一つは、主要国経済の石油への依存度が格段に低下したこと。
一つ数字の例を挙げると、米国経済は1970年代以降150%以上成長している一方、石油消費の増加率は25%に留まっている。
原油価格が往時の1バレル=25ドルに戻るシナリオは想定し難く、当面は現状の水準近辺での推移が続くとの見方が優勢の模様。
そんななかでは、やはり石油に代わるエネルギー源をいかに発展させていくかが鍵となるだろう。

技術革新により、安全性が日進月歩で高まる原子力。
風力・太陽光エネルギーなど、従前よりの再生可能エネルギー。
また近時では、石炭の液化などの新技術も開発されている。

エネルギー関連企業は米国でも一躍脚光を浴びており、2000年のITバブルを彷彿とさせるとの穿った見方もあるが、一過性のビジネスで終わらないことを切に願う。
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by canary-london | 2007-01-09 11:33 | current