ロンドン生活開始から4年強経過。あこがれの田舎暮らしも敢行!このまま骨を埋める展開か??インベストメントバンカー日々迷走中。


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アスコット競馬初体験を振り返る

満を持して凱旋門賞に臨んだディープインパクトは残念ながら3位に終わってしまった。
おそらくは俄か欧州競馬人気に沸く日本の皆様にロンドンの競馬話を一つご紹介。

7月30日・日曜日は抜けるような青空。
知人にアスコット競馬に誘って頂き、ロイヤル・アスコットではないながらも気品漂う由緒ある競馬場へいそいそと出掛けた。
前日の29日はハーツクライが出走するとあって日本人の応援もひときわ目立ったようだったが、この日30日は6レースの中で14:40の回のみが比較的大きいレースであったことを除いてマイナーなものが多く、その分のんびりと雰囲気を楽しむことが出来た。

1. 競馬たるもの・賭けてなんぼ
もともと賭け事はそんなに嫌いではない。
家庭麻雀仕込でルールが分かるのをいいことに学生時代時折友人に混ぜてもらった麻雀にせよ、言ってみれば「下手の横好き」。
ごく限定的な賭博人生はおそらくネットで浮いている筈がないのだけれど、何ともオメデタイことにゲームの内容や博打のスリルを純粋に楽しんでしまい、あまり勝ち負けは気にしないタイプである。

この日も、勝手の分からない競馬新聞を握り締め、とりあえずは馬券を買いに窓口へ。
第一レースは、3頭に「Each Way」(単勝と複勝を組み合わせた馬券)を賭けて合計12ポンドを支払ったら、「You are my best customer so far」(これまでの今日の客で最高の売り上げだよ、ありがとう!)といわれてびっくり。
皆様もっと少額の掛け金で楽しむのですな。

はじめの数レースはまずまずトントンを維持したのだが、ツキが変わってくるとなかなか挽回が難しくなるというのが、基本的には胴元が勝利するような構成となっている賭博イベントにおける定石である。
負けが込むと、一番不味いのが守りに入ること。
この日の自分が典型例で、第5レースがネットでプラスまたはマイナスになる分かれ目であった。
買いたい馬は3番・9番・16番。
リスク・リターンが相対的に良いことに加えて、単勝と違ってそれなりに楽しめる美味しい馬券であることに味を占め、このレースもEach Wayを買おうと窓口に赴くも、一頭につき2ポンド掛けるとなると出費は12ポンド。
どれか一頭を諦めようと思って購入から外した馬であった9番が他を突き放してゴールに駆け込んできた。
うーん。敗北パターン全開。
ここで9番を外していなければネットで浮いたなあ。


f0023268_6273287.jpgてなことで第5レースの残念な結果を受け、本日のP/Lトータルは約15ポンドのマイナス。
でも本当に素晴らしい天気とPremier席の高揚した雰囲気を味わうことが出来、一日分の入場料と思えば全く高いと思わなかった。
ちなみに今回たまたま同席した女性の一人は、「競馬なんかで一銭たりとも損をするのは許せない」と6レースを通じて頑として馬券を買わなかった。

色々な考え方の人がいるものだと思ったが、買った方が参加意識が高まって楽しいと思うのだけれど。

2. 貴族のスポーツとMillinery体験
ポロやクリケットと並んで、英国では競馬も19世紀来貴族階級が楽しむ娯楽である。
この点、「小脇に競馬新聞を抱えて耳には赤鉛筆」という頂けないオヤジ・イメージ満々の一昔前の日本競馬とは全く趣きの異なるスポーツ(最近でこそ日本も競馬場がデートスポット化するなどのイメージ改善が進んでおり、喜ばしい限りである。競馬場としてはともかく、これはやっぱり大井競馬場のトゥインクル・レースのお陰か?)。
ロイヤル・アスコットで女性が羽や石のついた絢爛たる帽子を被る傍らでエスコートする男性もモーニング姿というのは昔の名残であると推測するが、今回前哨戦で度肝を抜かれたのが「帽子」カルチャーであった。

何しろ急に行くことに合意したものだから、帽子らしい帽子が一つもない。
別にロイヤル・アスコットではないので帽子は必須ではないのだが、聞くとやはり女性はそれでも帽子を被る人が大半の模様。
前日の土曜日、慌ててHarrodsへ。
「帽子探してるんですけどー」とインフォメーションに問うと、
「あ、millineryですね。2Fのインターナショナル・デザイナーの奥ですよ。」との案内。

Millinery=帽子売り場

そんな言葉があるんかいね、この国は。
恥ずかしながら初めて知った。
「Hat corner」とかではないのか(笑)。

帽子売り場に辿り着き、その種類の多さに一度びっくり、物によっては目玉の飛び出るようなお値段に二度びっくり。

f0023268_6265046.jpg

結局サマー・セールの最終日でおまけに閉店間際であったため、破格の安さで素敵な帽子を無事に入手することが出来たのだが、イギリスとはつくづく奥の深い国だと思う。
ときに、セールで買った帽子は、1950-60年代のアメリカ映画に出てくるような、あの笑ってしまいそうな巨大な帽子箱が付いて来ない。
あの帽子箱にベッドルームに鎮座されても困り者だが、入れ物がないのはそれはそれで不便。
気の毒なことに私の帽子は、以来洋服ダンスのジュエリーボックスの上でじっと埃に耐えている。


話はまたしても泥棒に戻ってしまうが、君は私の指輪と腕時計の盗難の一部始終をそのポジションから見ていたんだろう・・・帽子が言葉を話せれば証人になるのになあ、などとあらぬ方向に思いが及んだところでアスコット小噺はこれにて。
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by canary-london | 2006-10-02 06:31 | current