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ロンドン生活開始から4年強経過。あこがれの田舎暮らしも敢行!このまま骨を埋める展開か??インベストメントバンカー日々迷走中。


by canary-london
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X1サーチについて語る

「これって、超―――便利!!!」
「ひとたび手にしてしまうと、これなしの生活なんて考えられない!!!!」
と思うアイテムが、たまにある。

ロンドンに来てから3ヶ月程度経った頃だっただろうか、Debt Capital Marketsの頼れるアソシエイトRから教えてもらった「X1 Desktop search」がそれ。
今となってはX1なしでは仕事が出来ない。

正確なソフト名は、「X1 Client Enterprise」というらしい。
作成元の「X1 Technologies」社の全貌はというと、米国は西海岸のCalifornia / Pasedena市に本社を構えるソフトウェア会社である。

X1がやってくれることは、自分のPC内の抽斗の奥深くに仕舞い込んで開かずの間状態になっているファイルや、Emailのパーソナルフォルダで同じ憂き目に遭っているメール達を瞬時にして検索するという作業である。
X1サーチについて語る_f0023268_9102630.jpg

私は主としてメールの検索を使用している。
きっとデスクトップのファイル検索も便利なのだろうが、現在の仕事の性質上、何しろ緊急性が高いのはメールである。


自分が今やっている仕事は、大まかに説明すると投資家と発行体を結び付ける仕事であるため(大概これにデリバティブが絡んでくる)、情報のやり取りのクオリティーとスピード感(それには当然無数の仕事に素早くプライオリティーを付けることも要求される。判断を誤るとそれはダイレクトに会社としてのビジネス減少に繋がる。)が非常に重要な要素になるほか、ときに「言った/言わない」が問題になったり、あるいは過去の情報の履歴を辿ることが必要不可欠になってくる。

メールというのは恐ろしく便利なコミュニケーション・ツールであるが、欠点も無数にある。
「相手の顔が見えずにニュアンスが伝わりにくい」というような感覚的なものを除いても、例えば。
(1) Recipient(受け取り手)の状況如何に拘らず、情け容赦なくメールは入り続けてくる。
「Out-of-office auto reply(不在時の自動応答)」のように「私はアナタのメッセージ読んでませんからよろしくっっ!」と全ての差出人に対してディスクレーマーを発信するようなシステムもあるが、そんな自動応答でも戻ってこなければ、差出人はメールを出した時点で相手には必ず読んでもらえるものだとの自己満足に浸るのが常である。
(2) メールはデフォルトでは新しい順に表示される。
もちろん、並べ方を差出人別にしたりメールのタイトル別にしたりと自在に変更することは可能であるが、おそらく大体の人は最新のメッセージが最も上に表示されるようなソートの仕方を採用していると思われる。冷静に考えると、新しいメッセージが最も重要性が高いわけではないのだけれど。
(3) 自分が使用しているOutlook Expressに限った問題ではなくおそらくはほぼ全てのメールソフトに共通することだと思うけれど、Inbox(受信箱)やSent Items(送信済みアイテム)等の容量は非常に限定的である。
つまり、これらフォルダが一定の容量を超えると、必然的に別の場所(主としてメール内のパーソナルフォルダ)にアーカイブ(保管)せざるを獲ない。
効率的なビジネスマンはこんな悩みはないのかもしれないが、自分は残念ながらこの仲間入りは出来ないらしく、「あのメール何処のパーソナルフォルダに入れたっけーーー!!??」というパニック状態が頻発する。

そこで登場するのがX1サーチ。
おぼろげな記憶の糸を手繰り、幾つかのキーワード、場合によってはそれと組み合わせて差出人などの情報を入れ込むと、一瞬にして該当するメールを全て表示してくれる。
メールボックスの中のどこかに保存している限りにおいては、これで探し求める情報がすぐに目前に表示されるのである。

情報が氾濫する時代に対する批判は、これまた無数。
しかし情報氾濫の時代に対抗する手段も、ヒトは考え出すのである。

ちなみに本日7月13日のわたくしのメールボックスに舞い込んできたメールの総数は実に289通。
7月・8月はヨーロッパでは静かな時期で通常に比べるとメールがかなり少ない筈なのに、である。
当分はX1サーチが手放せそうにない。
by canary-london | 2006-07-14 09:11 | cravings