文化的贅沢は続く: オペラその2―TOSCA
2006年 06月 30日
突然の嬉しいお誘いで期せずして4月末に何とワーグナーでオペラ・デビューを果たしたことは以前に書いたが、6月27日火曜日はもっと初心者向きではあると思われるプッチーニの「TOSCA」を観にRoyal Opera Houseへ。
今回は事前準備の時間もあったので音楽に集中できるようストーリーラインはざっくりと頭に入れてから出掛ける。
オペラ鑑賞自体は初心者なのだが、敬愛する永遠のDIVAマリア・カラスのCDは複数枚保有しているため、第二幕の「歌に生き、恋に生き」などアリアには耳慣れたものが多い。
キャスティングに関する予備知識では、既に今シーズンのTOSCAへ二度足を運ばれているdognorah様のエントリに非常に助けられた (自分も一応真面目な勤め人生活をしながらコンサートだオペラだと良く行くなあと半ば感心・半ば呆れるけれど、dognorahさんはエントリを拝見しているだけで本当にスゴイと思います・・・)。
TOSCA (Opera in three acts)
Music: Giacomo Puccini (1899)
Libretto: Giuseppe Giacosa and Luigi Illica
(after the play by Victorien Sardou)
本日のキャスト:
Floria Tosca: Catherine Naglestad
Mario Cavaradossi: Nicola Rossi Giordano
Baron Scarpia: Samuel Ramey
Cesare Angelotti: Carlo Cigni
Sacristan: Graeme Danby
Spoletta: Gregory Bonfatti
Sciarrone: Robert Gleadow
Gaoler: John Morrissey
Conductor: Antonio Pappano
The Orchestra of the Royal Opera House
Director: Jonathan Kent
ダブルキャストの花形が揃い踏みした23日金曜日の公演とは、トスカ・カヴァラドッシ・スカルピアなど主要な面々の殆どが入替。
正直どうなることやら?と開演前はやや不安に思っていたが、トスカを歌ったCatherine Naglestadの歌唱力と存在感は素晴らしかった。
比べて、カヴァラドッシを歌ったNicola Rossi Giordanoは声量が足りなくトスカとの二重唱では霞んでいる感じが否めなかったほか、時折音程を外すのが気になった。
スカルピアを演じたSamuel Rameyは、歌はそつなくこなすけれど、観客に印象を刻み込むような何かが足りないような気がした。
などと偉そうなことを書き連ねてしまったが、話題の40年ぶりの新演出も奇を衒った部分はまるでなくスムーズに消化できて、全体としては非常に楽しく鑑賞出来た。
オーケストラは、Pappanoという力強い指揮棒の元でレベルの高い音楽を奏でていた。
昨年バレエに行ったときにも感じたのだが、The Orchestra of the Royal Opera Houseというのは本当に上手い。
オペラやバレエの音楽を演奏するということは、決して主役ではないにも拘らず、音楽の出来栄え一つでその夜の公演が最高にも最低にもなり得るという意味で非常に重要な位置を占める。
何というのか、その部分をわきまえた抑制されたプロフェッショナリズムというバランス感覚に優れたオケだと思う。
実はこのオケについては良く調べたことがなかったのだが、1946年創設時のKarl Ranklに続く音楽監督はラファエル・キューブリック(1955-1961)、これに続いてゲオルグ・ショルティ(1961-1971)、サー・コリン・デービス(1971-1986)、そしてPappano就任直前までは先日も当ブログにご登場頂いたベルナルト・ハイティンク氏。
言わずと知れた巨匠揃いでたまげてしまった。
それにしても「トスカ」は改めて凄まじいストーリーだと思うが(何とも舞台向きである)、気性の激しいトスカについては、一緒に観た友人と帰りがけに「イタリア人女性ってああいうコワイ女性実在しそうだよね!」と意見が合って思わず笑ってしまった。
日本人にはちょっと出来ないかも(笑)。
今回は事前準備の時間もあったので音楽に集中できるようストーリーラインはざっくりと頭に入れてから出掛ける。
オペラ鑑賞自体は初心者なのだが、敬愛する永遠のDIVAマリア・カラスのCDは複数枚保有しているため、第二幕の「歌に生き、恋に生き」などアリアには耳慣れたものが多い。
キャスティングに関する予備知識では、既に今シーズンのTOSCAへ二度足を運ばれているdognorah様のエントリに非常に助けられた (自分も一応真面目な勤め人生活をしながらコンサートだオペラだと良く行くなあと半ば感心・半ば呆れるけれど、dognorahさんはエントリを拝見しているだけで本当にスゴイと思います・・・)。
TOSCA (Opera in three acts)
Music: Giacomo Puccini (1899)
Libretto: Giuseppe Giacosa and Luigi Illica
(after the play by Victorien Sardou)
本日のキャスト:
Floria Tosca: Catherine Naglestad
Mario Cavaradossi: Nicola Rossi Giordano
Baron Scarpia: Samuel Ramey
Cesare Angelotti: Carlo Cigni
Sacristan: Graeme Danby
Spoletta: Gregory Bonfatti
Sciarrone: Robert Gleadow
Gaoler: John Morrissey
Conductor: Antonio Pappano
The Orchestra of the Royal Opera House
Director: Jonathan Kent
ダブルキャストの花形が揃い踏みした23日金曜日の公演とは、トスカ・カヴァラドッシ・スカルピアなど主要な面々の殆どが入替。
正直どうなることやら?と開演前はやや不安に思っていたが、トスカを歌ったCatherine Naglestadの歌唱力と存在感は素晴らしかった。
比べて、カヴァラドッシを歌ったNicola Rossi Giordanoは声量が足りなくトスカとの二重唱では霞んでいる感じが否めなかったほか、時折音程を外すのが気になった。
スカルピアを演じたSamuel Rameyは、歌はそつなくこなすけれど、観客に印象を刻み込むような何かが足りないような気がした。
などと偉そうなことを書き連ねてしまったが、話題の40年ぶりの新演出も奇を衒った部分はまるでなくスムーズに消化できて、全体としては非常に楽しく鑑賞出来た。
オーケストラは、Pappanoという力強い指揮棒の元でレベルの高い音楽を奏でていた。
昨年バレエに行ったときにも感じたのだが、The Orchestra of the Royal Opera Houseというのは本当に上手い。
オペラやバレエの音楽を演奏するということは、決して主役ではないにも拘らず、音楽の出来栄え一つでその夜の公演が最高にも最低にもなり得るという意味で非常に重要な位置を占める。
何というのか、その部分をわきまえた抑制されたプロフェッショナリズムというバランス感覚に優れたオケだと思う。
実はこのオケについては良く調べたことがなかったのだが、1946年創設時のKarl Ranklに続く音楽監督はラファエル・キューブリック(1955-1961)、これに続いてゲオルグ・ショルティ(1961-1971)、サー・コリン・デービス(1971-1986)、そしてPappano就任直前までは先日も当ブログにご登場頂いたベルナルト・ハイティンク氏。
言わずと知れた巨匠揃いでたまげてしまった。
それにしても「トスカ」は改めて凄まじいストーリーだと思うが(何とも舞台向きである)、気性の激しいトスカについては、一緒に観た友人と帰りがけに「イタリア人女性ってああいうコワイ女性実在しそうだよね!」と意見が合って思わず笑ってしまった。
日本人にはちょっと出来ないかも(笑)。
by canary-london
| 2006-06-30 10:33
| cravings