ロンドン生活開始から4年強経過。あこがれの田舎暮らしも敢行!このまま骨を埋める展開か??インベストメントバンカー日々迷走中。


by canary-london
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トルコ・ギリシャ紀行その2: イスタンブール

同じトルコでも、イスタンブールはカッパドキアとは全く趣きの異なる街。

Nation state (民族国家) のボーダーなんて便宜的にしか定められていないのだから当たり前といえば当たり前なのだが、それでもトルコの多様性には目を見張る。

トルコは文化的にも異なる特徴を持つ7つの地域に分けられている: イスタンブールのあるThrace & The Sea of Marmara(マルマラ海周辺), The Aegean(エーゲ海周辺), Medeterranean Turkey(地中海周辺), The Black Sea(黒海周辺), Ankara & Western Anatolia(首都アンカラおよび西部アナトリア), Cappadocia & Central Anatolia(カッパドキアおよび中部アナトリア), そしてEastern Anatolia(東部アナトリア)。

もっと広いイメージのあった国土は日本の約2倍に過ぎないながら、トルコと国境を接する国は実に9カ国(ヨーロッパ側でギリシャおよびブルガリア;アジア側でグルジア・アルメニア・アゼルバイジャン・イラン・イラク・シリア・キプロス)。
周囲の国々を列挙するだけでもその多様性は容易に想像がつくだけでなく、トルコが一つのnation stateであることすら不思議に思えてくる。

イスタンブールはそんなトルコの国としての多様性・多面性を具現する都市である。
そんなイスタンブールを語るには足りない48時間程度の滞在にて感じたこと、非常に五月雨的だけれど何点か。
     ↓トプカプ宮殿から臨むボスポラス海峡
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1. Savvy且つpragmaticな商人魂
イスタンブールの商人達は、とにかく商魂逞しい。
この手の市場ではおそらく世界有数の規模と活気を誇るグランド・バザールは、いってみれば買い手と売り手の化かし合いの世界。
「騙されまい」と警戒する観光客に、悪びれもせず客引きを続ける売り子達。
私はカッパドキアで本場のトルコ石などジュエリーを存分に買ったことに加えて、イスタンブールが予想外に寒かったことも手伝って値切り交渉をフルパワーで行う気力がなかったため、グランドバザールでは各種呼び込みをほぼ無視してすたすたと歩いていたのだが、彼らの「売るぞ!」という強い意志には恐れ入る。
さすがシルク・ロードの時代から商売をしている国民、これは先祖代々刷り込まれてるんだろうなあ。

2. イスラム教至上主義、改めて認識
トルコは国民の98-99%がイスラム教という世界でも有数のイスラム国。
調べてみると、一日5回必ずモスクから「エザーン」とか「アザーン」とよばれるサラート(アラーの神へのお祈り)の文句が各主要モスクから大音量で流れるものの、トルコ自体はイスラム教圏のわりに意外とアバウトである模様。
例えば、ラマダン(断食)をあまり厳格に行わない、飲酒が厳しく咎められることもない、など。
そうはいいながらも、イスラム教。
先に登場したカッパドキア2日目のドライバー・Murat氏が詳しくキリスト教のフレスコ画の解説をしてくれるので「貴方はキリスト教徒なんだよね?」と聞くと、彼は開いた口がふさがらないといった面持ちで「イスラム教に決まってるだろう」と一言。

自分の無知を恥じると共に、その多様性故に「イスラム教」を過度に感じさせないトルコという国の偉大さに改めて恐れ入った次第。

ちなみに、今回の旅の同行者Cちゃんとこのときに話したのは、トルコがEUに加盟することの宗教的な観点からの影響。
国の経済と宗教を分離して論じることは十分に可能だと思う一方で、拡大を続けるEUにとってもこれほどの規模・比率のイスラム国家の参入は (仮に実現すれば) 初めてのこと。
トルコの参入にここまでの感情的ともいえる議論が展開されているのは、やはり少なからず宗教的な意味合いがあるのではと思ってしまう。

3. カオス(混沌): 聖と俗の世界
イスタンブールは、とにかく滅茶苦茶だ。
グランド・バザールに程近く、昔から香辛料に重きを置いていたため別名「Spice Bazaar」ともよばれるエジプシャン・バザール。
モスク中を彩る青色の美しいイズニック・タイルをひとめ拝めればと訪れたリュステム・パシャ・ジャーミーの入口は、人と車がひしめき合うバザールの一角の路地にあり、モスクの入口だというのに物売りが店を広げているという有様。
街の至るところにあるモスクに象徴されるイスラム教の「聖」と、それ以外のものの「俗」が奇妙にブレンドするカオス。
これがイスタンブールの魅力なのだろうか。


     →Blue Mosquef0023268_9564657.jpg


4. 親日と若きビジネスマン達
イスタンブールでひたすら驚いたのは、流暢な日本語で声を掛けてくる若い男性の多いこと。
二言目には、「東京の何処に住んでいるの?」との質問が飛び、私はロンドン在住なので適当に誤魔化すとして、Cちゃんが「港区」なんて答えようものなら、「僕はこないだまで墨田区に住んでいたんだ」とか、「ビジネスで良く東京を訪れるよ。先日も渋谷で遊んでたんだ。」といった調子。
これが下手なところなら、「ナンパで鬱陶しい若者たちだなあ」と思うところだが(多少はそう感じたが・・・)、彼らは純粋に「日本人の友達・知り合いを増やしたい」一心で近づいてくるのである。

おまけに上記のビジネスマンのように、仕事で日本と接点を多くもつ人も多数。
キリム(トルコ絨毯)の輸出入に携わっていたり、日本人観光客向けに斡旋やガイドの仕事をしていたり。
とにかく日本語を自在に使いこなす若者が多いのには舌を巻いた。
彼らの多くが、20代前半~半ば。
トルコでは、若くしていっぱしのビジネスマンとなるのがステータスであるように思われたが、財産を築いた後の彼らの第二の人生はいかに?と余計な心配・詮索をしてしまうお節介なわたくし。

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   ←地下宮殿にある横向きメデューサ像








5. おまけ: 体験談
① ベリーダンス体験
実はロンドンでも直近ベリーダンスを鑑賞する機会があったのだが、本場のものはまた格別。
ステージに登場するお姉さま方は、必ずしもスレンダーとはいえないもののウエストラインのくびれが強調され、やはりこの振動は腹筋に少なからず良い効果を与えているに違いない、と確信した次第。
ちなみに我々がベリーダンスを見た「Orient House」という観光客を主たるターゲットとした店は、かなり観客参加型。一度ならず「日本代表!」とかいってステージに引っ張り出されて閉口したが、ベリー (お腹) の運動をさせてもらったと思えばそれもまた一興?

② ハマム体験
折角のトルコ。
少ない時間を何とかやりくりして、垢すり&マッサージを兼ねた大衆浴場であるハマムへも足を運んでみた。
それぞれのハマムによって特徴はあるのかと思うが、私が訪れた某有名ハマムは、意外とマッサージもマイルドで、こすられる側としてはせいぜい銭湯に毛が生えた程度の印象。
快適だったけれど、韓国の垢すりなどをイメージして行くとマッサージ自体は物足りない。
それにしても最も異様だったのは、ハマム・スペースに入る瞬間。
真ん中に円形の大理石の台があるのだが、この上にマッサージを待つ女性の裸体(一応布を巻いていたりするのだけれど)が何体もあり、温泉・銭湯カルチャーで他人のハダカには十分に慣れている筈の日本人にとっても変な光景だった。

イスタンブールについてはあまりに書きたいことが多過ぎて長くなってしまったが、乱文ご容赦頂きたく。
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by canary-london | 2006-05-09 10:06 | travel