ロンドン生活開始から4年強経過。あこがれの田舎暮らしも敢行!このまま骨を埋める展開か??インベストメントバンカー日々迷走中。


by canary-london
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トルコ・ギリシャ紀行その1: カッパドキア

GWに合わせて日本から来日した友人と一緒にトルコとギリシャへ一週間の旅を終えて戻ってきた。週末を利用した小旅行とは「濃さ」が違うので全部書くことなど到底無理だけれど、駆け足で巡ったカッパドキア・イスタンブール・そしてアテネの三箇所のそれぞれについて、自分のメモ代わりに少しだけ整理してみようと思う。

トルコにはかねてから行きたいと思っていたが、中でもカッパドキアは憧れの地。
現在は休火山であるエルジェス山の数億年前の噴火活動によって夥しい量の溶岩と火山灰が大地に積もり、堆積岩層を形成。
時を経てこれらの岩が雨風・激しい温度変化等の浸食を受けて、一帯が周囲に比べて大きくえぐられた谷となったことに加えて数々の奇岩が造られた。
その自然の営みは、ただもうとにかく圧巻。
百聞は一見にしかず。
カッパドキアとは、こんなところです:

↓洞窟住居に手を加えてホテルにしているところは多数。我々の泊まった’Gamirasu Hotel‘はアットホームで快適な宿だったが、オンナ二人なのに「ハネムーンスイート」をあてがわれたのにはびっくりした(注: 二部屋もらえたので別々の部屋で寝ました)。

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奇岩群。
↓有名なパシャバー地区のキノコ岩

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↓見事なラクダ型のラクダ岩

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↓こんな光景が延々と続く。谷の中にいると気づかないのだけれど、実は丘や山にみえる周囲の高さが正常な高さ。ひとたびその山の上に上ると平坦な道が続き、「谷」が異常な存在であることにふと気づかされる。

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↓二日目は気合の4:15起床で気球から見事なる奇岩と地層を俯瞰。

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この世のものとは思えない光景に、カッパドキアは自然ばかりが強調されがちであるけれど、実はこんな環境の中で人間も遥か昔から営みを続けている。
自然と人間の融合。

1. 洞窟住居
この地形と共存するために昔の人々は知恵を絞ったわけであって。
大地が造った不思議な岩がシェルターを提供してくれるなら、そこに住まってしまえ、ということだったのだろう。
初日のガイドを務めてくれたKudlim(略称クドー君といっていたので本名いまいちあやふや。クドー君許して。)は、12歳まで洞窟住居に住んでいたと聞いてびっくり。
聞けば、岩は温度変化が少ないため夏は涼しく冬は暖かいー常に16度程度の気温が保たれるーために快適な空間であり、葡萄が多く獲れることもあってカッパドキア名産のワインの保存も当然洞窟が利用されるとのこと。
ちなみに洞窟住居の外側に小さな穴があるのを多く見かけるが、これは鳩のための穴。昔は鳩の糞を肥料に使っていたため、鳩が重宝されたらしく。


2. 教会と信仰
洞窟の多くは、教会としても利用された。
有名なギョレメ屋外博物館の教会に描かれるフレスコ画からは、それぞれ描かれた時代背景およびその後の変遷を窺い知ることが出来て興味深い。
絵柄から人の顔が消え、十字架などの記号に変わるのは8-9世紀の聖像破壊運動の時代。
その後のキリスト教迫害。

ところで、ギョレメを訪れた翌日にもっと規模の小さいSoganliという町の教会を幾つか訪れたのだが、こちらはほぼ同時代のフレスコ画ながらほぼ壊滅状態。
ユネスコ世界遺産に認定されているギョレメはユネスコの莫大な財政的バックアップを受けている一方で、この地域にはその財力がないのは明らかだった。
保持が非常に難しいといわれるフレスコ画と(この地方では非常に珍しい)ドームを有する教会がただ朽ち果てていくのにやりきれなさを露わにしていたドライバーのMurat氏の表情が忘れられない。

すべての自然・文化的価値の高いものを世界遺産認定することなんて不可能だけれど、失われていく素晴らしいものはたくさんあるに違いない、と自らの無力さを改めて感じた瞬間だった。
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by canary-london | 2006-05-07 09:49 | travel