ロンドン生活開始から4年強経過。あこがれの田舎暮らしも敢行!このまま骨を埋める展開か??インベストメントバンカー日々迷走中。


by canary-london
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イギリスと傘

このところ春の兆しが見え始めてきたけれど、この冬は欧州全土記録的な寒さに見舞われた。山が少なく普段雪が降ることは稀な英国も例外ではなく、昨年12月以降というもの、雪で国全体が機能不全に陥る状況が頻発。積雪量としては、雪国の住人の失笑を買う程度のものなのだが(もっとも降ったときでもロンドン中心部では5-10cm程度だろうか)、とにかく雪という現象に対する備えがないので電車は止まるし、道路凍結防止用塩の不足により高速道路は封鎖、多くの学校が学級閉鎖を余儀なくされ、解放感にあふれた子供達のみならず、ロンドン中心部ではいい大人までもが雪合戦に興じる姿もちらほら見かけた。
いきおい日常生活は非常に不便になるのだが、地球温暖化への警鐘ばかりが鳴らされる時代に「冬が冬らしく寒い」のはどこか安心する。

同じ濡れるのに不思議といえば不思議だが、雪のときにはよほどひどい降りにならなければ傘をさす必要をさして感じない一方、突然の雨には手をやく。
「雨が降っていれば傘を置いて出かけ、晴れていれば傘を持って出かけるように」などといわれるほど変わり易い英国の天候は今も健在。
英国人が傘をささないのはつとに有名な話だが、こちらは英国暮らしがいくら長くなっても、そぼ降る雨の中を傘なしで歩くことには一向に慣れない。(慣れというよりも、合理的か否かの問題のような気もするのだが・・・。)
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傘をさすこと自体が少ないだけに、傘に対するこだわりがない。
先月のある日オフィスを出ようとすると、タイミング悪く激しい雨が降っている。
前述の気まぐれの天候のなか、折りたたみ傘は必須アイテム。デスクの引き出しに常備しているのだが、どうやらその日は家に置いてきてしまったらしい。
時間帯が割合遅かったため、オフィスには人影もまばら。
ふとフロアーを見回すと、よく話す同僚の隣のデスク(おそらくは彼のアシスタントのもの)の上に黒い小さな折りたたみ傘が。
持ち主は帰宅してしまっているのか休暇で会社自体に来ていないのか、明らかに今日戻ってくる気配はない。
他人の物を無断で持っていくのは気が引けるが、きっとアシスタントなら朝の出社だって7時半出社の私より遅いに違いないし、明朝返せばいいか。
・・・ちょっと拝借。

正直、「ラッキー」と思いながら会社を出たのだが、家の最寄り駅で地下鉄を降り、借り物の傘を開いてみてびっくり。
折りたたみ傘の生命線といえる、先端部分に傘の布地部分を引っ掛ける金具が2-3ケ所致命的に壊れており、傘としての体をなさない。
家まではせいぜい徒歩7-8分程度だが、終始傘の端を手で押さえながら歩く羽目になり、実に閉口した。
体半分ずぶ濡れになってやっと家に入ったときには、よほど捨ててやろうかといまいましさ一杯に使い物にならない傘を睨みつけたが、そこは他人のモノ。
水気を取って再びきちんと折りたたみ、翌朝彼女のデスクの上にそっと戻したのだが、彼女は果たして次回の大雨のときにもその傘を使うのだろうか。
・・・傘にこだわりのない英国人にしてやられた一幕だった。
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by canary-london | 2010-02-27 21:22 | culture