ロンドン生活開始から4年強経過。あこがれの田舎暮らしも敢行!このまま骨を埋める展開か??インベストメントバンカー日々迷走中。


by canary-london
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旅のメモ・北スペイン・パート1

・・・「復活宣言」をしたのは良いけれど、一体何から書いたら良いものかさっぱり分からない。

こう見えてもメモ魔なので、香港にいた時に雑感をなぐり書きした紙があちこちに散乱して収拾もつかない状況なのだが、はっきりいって今香港の事を書く気にはまったくなれない。

5月22日時点では身も心もすっかり香港で、何なら「蒸し暑いけど所得税率も低いし日本にも近いし、香港移住計画も捨てがたいかも!」などと思っていたのだけれど、そんな感覚は6月から7月にかけてヨーロッパを駆け回った上、最近ではあるプロジェクトのためにロンドン郊外にも足を伸ばしているうちに記憶の彼方に綺麗に消え失せ、すっかりヨーロッパ人に戻ってしまった(笑)。

今日のところは、ヨーロッパでもっとも最近訪れたスペイン北部について少し書くことにする。4泊4日でやや強行軍だったのだが、以前から訪れたかったフランスとの国境Basque(バスク)地方、そして友人の住むAsturias(アステューリアス)地方の両方へ。

Basqueでは、奇を衒った外観で有名なグッゲンハイム美術館のあるBilbao(ビルバオ)を拠点として、北部のスペイン人および裕福な近隣の外国人が最高のビーチとして崇めるSan Sebastien (サン・セバスチャン)へ。
ここでは、ビーチを楽しむことに加え、バール・ホッピングと呼ばれるタパス・バーのハシゴに興じる。
正直なところ、ビーチはやはりスペインの南の方が圧倒的に質が高い。
海の色も、砂浜の白さも広さも、見渡す限り地平線という人類を大きく超越するような規模も。

最近スペインに「はまっている」と言ってもいいぐらい様々な場所を訪れているのだが、常にこの国に驚かされるのは、その多様性。
「同じ国??」と思うほど、気候も地元の人々の気質も、風土も料理も、場所によっては言語すらも全く違う。
今回スペインの北部に初めて行って最初に抱いた印象は、「緑が多い」というもの。
この時期から8月にかけては耐え難いほどの灼熱地獄となる南部アンダルシアの乾いた赤土とは全然違う。

それもそのはず、同じ国とはいっても、年間降水量が圧倒的に異なるのだ。
特にアンダルシアは、4月から9月にかけての夏場の降水量が極端に少ない
その一方、北部はこの時期でも高速道路から見える植物もとにかく瑞々しい。

サン・セバスチャンは滞在時間があまり取れず、定石どおりのバール・ホッピングに終始してしまったが(とはいえ、隠れた名店にも多数足を運ぶことが出来た。持つべきものは地元出身のスペイン人の同僚!感謝!!)、Asturias地方の主たる都市の一つであるOviedo(オビエド)がこれまた恋してしまうほど可愛い街。

ウディ・アレンの近年では珠玉の名作といえる小気味よい’Vicky Christina Barcelona’(邦題は「それでも恋するバルセロナ」)の舞台になったことで、最近知った人も多いのでは。

今日は、Oviedoで感じたことを三点ばかり。

一つは、「ある特定の場所=街に恋をする」ということ。
ウディ・アレンが、正にそうなのだ。
実は上記の映画は、Oviedoを舞台にしてOviedoで撮影も行われた彼の作品としては三作目。
街への恋や思い入れは、大概一方向のベクトルではなく、相思相愛になる。
街としては、その街の存在と良さを世界中に宣伝してくれる宣伝塔は当然直接的な観光収入増に繋がる有難い存在に違いない。
一方、ひとたび国や街に愛着を覚えると、歴史や文化をはじめとして、カフェで飲む一杯のコーヒーもひときわ美味しく思えたり、道行くお婆さんの表情も穏やかで魅力的に思えてくるので不思議。
ウディ・アレンのOviedoとの「相思相愛」度は、街の中心部の石畳に据えられた銅像に物語られている。
アレンのようなアーティストは特に、「特定の街に恋をする」ということが自分の人生と作品に重要な意味を持つのだろうと思う。
ふと自分に照らし合わせて、自分も何処かの街に「恋をしたい」と思った。
それはスペインかもしれないし、どこか別の国かもしれない。
そんな妄想が楽しい。

二つ目。
Oviedoの街というのは、とにかく清潔で感心する。
「ヨーロッパでもっとも清潔な街」というカテゴリで無数の賞を受賞している。
ただこれも行政に大きく左右されるもので、任期13年目を迎える現在の市長が旗振り役となって実現したことらしい。
夜中0時が近づくと、市中を清掃車が巡回し始める。
ゴミ収集は、なるべく人々の普段の生活を妨害しないという目的で、0時から4時の間と定められている。
路上に落とされたゴミ一つ見つけることすら難しいこの空間は、清掃員のたゆまない努力の上に成り立っているのだろう。

愛らしい街の雰囲気といい、「何処かに似ているな」と思って、瞬間的に分かった。
・・・それは、ディズニーランド。
ディズニーは、世界中場所を問わず、「おとぎの国」であるディズニーランドが汚くなることを許さない。理由は、現存しないおとぎの国に皆が抱く夢を壊さないため。
ウディ・アレンが惚れ込んだのも無理もない、とため息。
Oviedoは、言ってみれば現実世界を超越した空間なのだ。

長くなってきたのと、三点目は若干視点が異なるのでまた次節(狼少年度が増してきましたが、次回はすぐに書きます!)。
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by canary-london | 2009-07-29 03:47 | travel