ロンドン生活開始から4年強経過。あこがれの田舎暮らしも敢行!このまま骨を埋める展開か??インベストメントバンカー日々迷走中。


by canary-london
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

成田空港にて

ニューヨークから戻って数日後には東京へ旅立つという何ともglobe-trottingに忙しい日々が続いたため、すっかり更新が滞ってしまった。

さらに更新が遅れたのには、実は理由がある。
―ほかでもない、成田空港でのFedEx社の貨物機事故。
これで、23日月曜日に自分が乗る予定にしていた飛行機が欠航となってしまい、結局成田で一泊せざるをえなくなったため、自分自身の英国への帰国も当初予定より24時間遅い火曜日夕刻となってしまった。
これまた「とりあえず」の雑感ばかりだけれど、備忘録代わりに頭に浮かんだ雑多なことを書きとめることにする。

どうでもいいが、自分は「あれのおかげで間一髪助かった」という類のニアミス体験が非常に多い。2004年12月に起きたスマトラ沖地震のときには休暇でモルジブへ行っていたのだが、「こんな日に帰るなんて、何てもの好きな」と現地の人に不思議がられながら12月25日・クリスマスに島を飛び立った10時間ほど後に地震と津波が一帯を襲い、自分が滞在していたホテルもほぼ水没している映像を見て肝を冷やした。

この手の、自分が全く専門的知識を(シロウト的知識すらも)持ち合わせない時事ネタが起きたとき、現代人としてはまずはGoogleして関連する記事やブログに目を通すのがごく普通の行動パターンだろう。ご多分に洩れず自分も検索してみたところ、事故発生からわずか24-48時間程度の時間に、高い専門的知識も踏まえた様々な意見・批判がネット上に展開されているのに驚いた。
・・・へー、墜落したMD-11機というのは安定の悪さと操縦の難しさにより旅客機としての使用は激減し、「飛べばいい」という意識の強い貨物機ばかりなのか。などなど。
「航空評論家」なる肩書きの人はともかく、全く業界に関係ないと思しき人がプラモデルを駆使してMD-11とエアバス大型機の安定性比較を行うなど、「スゴイ」の一言。
ちなみに、Wikipediaにおける成田空港の記述も、わずかの時間で今回の事故に関してアップデートされている。「フェデックス80便着陸失敗事故」なんて新しい項目も加えられ、仔細な説明が加えられている。
世の中にはオタクって、本当に多いものなのだ(笑)。

様々な記事を見るにつけ、改めて世界との比較をした場合の成田という空港の異常さを痛感した。ある友人は「今回の事故で日本の航空行政の歪みが露呈されたよね」と容赦なかったが、今回のような事故が起きたとき、どうみても滑走路の不足が致命的だ。
ロンドンでも、常時パンク状態のヒースロー空港およびロンドン近郊の5空港(そう、それでもロンドンは都心部から十分アクセス可能な範囲内に5つの国際空港があるのだ)の惨状に鑑み、埋立地を利用した浮島に新しい空港をゼロから作り直すという1970年代から浮かんでは消えている構想に、昨年就任したボリス・ジョンソンロンドン市長が意欲を見せていたものの、未曾有の不景気の中でこんな構想もまたぞろ消え失せるのだろう。

これも今に始まったことではないけれど、「減点方式」の日本のマスコミ報道の姿勢にも改めてうんざりさせられる。確かに成田ほど忙しい空港を26時間麻痺させた影響は甚大だったとはいえ、事故の原因究明も、亡くなった機長と副操縦士への追悼の意もそこそこに、FedEx社に対して「早く謝罪しろ」の一点張りは、日本という国の国際社会へのメッセージ発信という観点からもいかがなものかと思う。実際に足止めを食うなどして影響を受けた乗客の我々が、謝罪などより先に一刻も早い運行再開に向けたすべての措置を取ることを求めているのだから。
多数の乗客を乗せた旅客機でなかったことが不幸中の幸いではあったが、今回の事故で亡くなったお二人のご冥福を心からお祈りする。

「Nepotism」(=縁者びいきと訳されている。ちょっと違和感があるけど。。。)という言葉は、日本ではあまり馴染みがないかもしれない。今回の成田空港での大混乱の中で、そんな傾向も感じた。私は最近ロンドン⇔東京の往復にはもっぱら全日空を利用しているのだが、相次ぐ欠航と混乱の中、全日空の加盟するスター・アライアンスの一定資格以上のメンバーへの優遇措置が繰り返し案内されていた。二日分の乗客が詰め込まれさぞや混むかと思っていた帰りの機内は意外にも空いていたのだが、この資格も持たず格安航空券での飛行を予定していた多数の人は、翌日の便に振替が出来たのだろうか。

番外編。成田空港に程近いホテルでのこと。
事情が事情だけに、会社の人事に掛け合い会社負担で空港の近くにホテルを取ってもらった。不景気の折、豪華なホテルがあてがわれる筈もない。「シャビー」という形容詞の方が似合いはするが、清潔なベッドとお風呂とインターネット・コネクションがあれば文句を言う筋合いではない。それでも約270室という大型ホテルのせいか、ルームサービスには「24時間メニュー」があって感心した。これもまた、「眠らない街・トウキョウ」の為せる業なのだろうか。
[PR]
by canary-london | 2009-03-26 14:53 | diary